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弁護士のブログです。主に業務で購入した書籍の紹介をすると思います。

商行為該当性の問題

 昨日書いた問題ですが、ちょっと不親切でしたので修正。

 Aは不特定多数の人間に対し、自己の資金で、年利15%で金銭の貸付をしている。そのためAは周囲の人間から「金貸し」と見られていた。
 AはBに対し、8年前、金銭を貸し付けていたことを思い出し、Bに対して元本と利息を支払うよう請求したところ、Bは時効を援用するとの意思表示をした。
 1 Aの請求は認められるか?
 2 Aが個人で古物商を営んでいた場合はどうか。なお、Aの古物商店は、金銭を借り入れる人間が、ついでに買い物をするため、繁盛しているものとする。
 3 Bが飲食店を営んでいる場合はどうか。場合を分けて解答せよ(3月12日19時50分、問題変更=立証を意識して場合を分けて論ぜよ)。


 上記の問題は少し、旧司法試験の出題方法を意識しましたが、実際の試験では小問3で「場合を分けて論ぜよ」などという文言は書かれないでしょうなあ^^;
 さてさて、上記問題の論点というか問題の所在は下記の通りです。
 全ての問題は「Aの請求は認められるか」とありますので、結論としては、認められる・認められない」を明示しなければなりません。
 そしてAの請求が認められるか否かは、AがBに対して貸し付けたのが8年前で、Bが時効を援用しているのですから、本債権が民事債権か商事債権かにかかってくることになります。つまり、民事債権と認定すれば請求は認められますし、商事債権と認定すれば認められないということになりますね。

 それでは小問1の場合、Aの債権は商事債権となるのか。
 ここの問題の所在は「自己資金で金銭を貸し付け、利息を取っている者は商人にあたるのか」ということなのですが、より厳密に言うと「お金を貸して利息を取る行為は商行為にあたるのか」が問題の所在となります。
 司法試験ならば自分なりに論理的に解答できれば点数がつくとは思いますが、判例がありますので、判例に触れないで書くと高い点数はつかないと思います。実務ではどちらの結論に立つにせよ判例を指摘するのは必須ですね。
 
 次の小問2はどうか。
 小問1で商事債権と認定した場合には、ここも何ら問題なく商事債権と認定すれば足ります。問題となるのは、小問1で民事債権であると認定した場合ですね。
 この小問2では、Aが古物商ですので、商人性について触れる必要があります。そこが問題の所在ですね。なお書き部分は問題の所在に気づいてもらうためのヒントです。

 最後の小問3ですが、わざわざ場合分けをせよと言っているので、出題者としては、条文解釈だけで出る結論ではなく、その先まで書いて欲しいということを示したつもりです。
 しかしながら・・・んー、今にして考えると、これでも不親切きわまりない。
 これじゃ、小問1と2で結論が違った時のことを書け、といっているように読めてしまいます。というわけで、小問3は冒頭の問題に記載してあるように変更します。
   ↓
 3 Bが飲食点を営んでいる場合はどうか。立証を意識して、場合を分けて論ぜよ。

 自分で問題を作ってみて思いましたが、司法試験の問題を作るというのは、本当に難しいですね^^;